若人の考えていること。

思いのままに書いています。

なぜ、菅野雅之の自主練は結果にコミットしなかったのか。

今から5分ほどの時間をもらって、僕の高校、大学で野球を行なっていた時の話をするね。

 

はじめに言っておくけど僕は、高校も大学もレギュラーにはなれなかったんだ。それどころが高校時代の公式戦の出場は2試合だけ。最後の夏もベンチ入りのメンバー枠は20人だけど最後の21人まで残って落選。

 

大学もリーグ戦には出たことがない。

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でもね、自分で言うのもおかしいけど誰よりも練習はした。

 

高校の時も屋内練習場の電気がついていたら誰もが僕がいると認知していたし、雪の日も一人で残って練習して歩いて寮まで帰った。

 

大学の時もそう。決まって帰るのは練習施設が閉まるギリギリ。おかげで守衛さんとは仲良くなったよ。

 

自主練=菅野雅之でいじられるほどだよ。

 

努力は必ず報われる。練習は嘘をつかない。努力に勝る才能なし。そう信じてやってきたんだ。

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でも、なかなか思うようにはいかなかった。

それどころが僕は怪我までした。

 

悔しいよね。誰よりもバットを振ったはずなのに、誰よりもノックを受けたはずなのに、寮に帰って寝ているやつの方が試合で結果をだすんだもん。終いには怪我までするんだ。

 

でもね。人生で一番悔しかったのは、試合に出られなかった事でも、チャンスで三振した事でもない。

 

それは、かつての指導者に「お前のその無駄な練習はいつまで続けるんだ?もうやめたら?」って言われた事だよ。

 

結果に対して文句を言われるなら仕方ないけど、プロセスそのものを否定された高校生の僕は精神状態を普通に保っていられなかったよ。とても悔しくてね。あなたが僕の指導者なら上手くなれる練習方法を教えてくれよって。

 

だから、ずっと探してたんだ。なぜ僕の自主練習は結果にコミットしなかったのか。野球を競技者として引退してからずっとね。すごく悔しかったから。

 

そして最近、ようやく一つの答えが出た。

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結果にコミットする練習とは。

 

今から、僕がなぜ誰よりも練習をしたのに結果にコミットしなかったのか。そしてどうすればスポーツは上手くなれるのか現段階での僕なりの答えを話すね。

 

僕が行った練習を簡単に説明すると、誰よりもバットを振って、誰よりもノックを受けた。

 

打てないからバッティング練習をしたし、守備が苦手だからノックを受けた。

 

別にバスケのシュートの練習をした訳でもないし、テニスのバックハンドの練習をした訳でもないよ。

 

今でも覚えているよ。大学1年の冬。僕と自主練習のパートナーの野田君は自分達に1日1000スイングという課題を課したんだ。勝手に自らね。

 

だから1月5日の正月休みで、まだ全体練習が再開される前の自主練習でもティーバッティングを1000球行ったよ。

 

もし、今やれと言われてもできないね。

 

バッティングに課題があるからバッティング練習をしたんだ。

 

守備が苦手だからノックを受けたんだ。

 

そこだよね。全てはそこ。

 

誰よりも莫大な時間と労力をかけたんだ。

 

何がそこか。今から説明するね。

 

いくら課題があっても、いくら苦手でも

その中の動作や、ある一定の状件下では

できるものがあるんだ。

 

つまり、動作を細分化して言語化することができていなかったんだよ。そしてその再現性を高めていく事が必要なんだ。

 

これに気づいたのはこの前の文化祭、10日間で「u.s.a.」を踊る。ってのをやった時なんだ。

 

ダンスの経験なんてない。周りにダンス経験者もいない。あてにしたのはYouTubeだけ。

そこで僕はDA PUMPの動画ではなく、

ひいらぎさんという方の、パート毎にゆっくり、解説してくれる動画を参考に練習したんだ。

 

はじめは、ゆっくり一つ一つ確認しながら踊る。

出来るようになったらテンポを上げる。

そして最後は全部を繋げて、実際の曲を流して踊った。

 

つまり、細分化して言語化して再現性を高める。ってことだよね。

 

野球で言うと、例えば内野手が打者の打ったゴロを捕球して打者走者を一塁でアウトにするというプレーの中には、たくさんのスキルが含まれている。

 

構え、スタート、進行方向、ストップ、逆シングルかシングルハンドか。はたまた正面に入るか、それからステップ、スローイング。

 

もっと細かくできるし、もっと選択肢はあるけど今回はこの辺にしておくね。

 

この中で、できる動作と、できない動作があるわけだよね?もっと言うと、できる状況下と苦手な状況下があるんだ。

 

そこをピックアップする能力が細分化。

 

だって逆シングルでの捕球が苦手だって言っててそれをノックで改善しようって、とても非効率だよね。いくら秋山さん(大学時代の僕にずっとノックを打ってくれた人)の腕が良いからって逆シングルで捕球する打球を何球も打てないよ。

 

でも、至近距離で投げるのなら大塚(大学時代僕の練習に付き合ってくれてた後輩。あんまり野球が得意じゃないんだ。元気してるかな。笑)でもできる。

 

そして、その感覚を言語化するんだ。

 

ダンスを覚えようとして、いきなり原曲を最初から最後まで流してやらないでしょ?

 

でも、自分がやっている競技だとやっちゃうんだよね。いきなり原曲をかけて踊るって事を。

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言語化することのメリット

 

1.再現性が高まる。

感覚って試合の状況ではすごく重要なんだよね。この時はこういう形で。。。とか試合で言語化なんて言ってらんないから。

でもね。感覚ってすぐに変わっちゃうんだ。ましてや身体が日に日に変わっていく中学生、高校生、なんて尚更。その、日に日に変わっていく感覚を保存しておくのが言語さ。調子が悪くておかしくなった技術を修正するのは言語化したスキルなんだよね。

 

2.改善策が具体的になる。

いつも僕が指導に携わっている生徒には言っているんだけど、「外野手が"1歩目の判断を良くする。"っていう目標設定はやめよう。」って。

だってそれが失敗に終わった時の反省に具体性はある?そしてその時の改善策って"次は判断を良くするように頑張る!"になっちゃわない?これでは、まるで改善策に具体性がない。だから何回も同じミスをしちゃうんだ。

 

とは言えども。まとめ。

 

ただね、難しいよ。野球って。

ピッチャーが投げたボールを打つんだもん。

来るか来ないか分からない状況で100球以上準備して守るんだもん。

あんな小さいストライクゾーンにコントロールして投げるんだもん。それをバッターが打ってくるんだもん。

 

調子が悪くても打てることはあるし、

調子が良くても打てないこともある。

 

だからこそ。そんなスポーツをやるんならちょっとは考えてやらないと上手くなんてならないよね。

 

残念ながら根尾くんみたいな才能はほとんどの人は持ってないんだから。

 

遠回りこそ近道だ。とか、苦労が美徳だ。みたいなのは僕はあまり好きではないんだ。

 

その時々の最善策を選んですら、結果遠回りになるのに、わざわざ遠回りと分かっている道を進ませる事なんて出来ない。

 

早くそこに辿り着けるのなら早い方が良いよ。そこに辿り着いたら先人も抱える事の出来なかった葛藤や悩みと戦ってくれよ。

 

競技者でいられるのなんて本当に時間が短いからね。

 

そんな中で頑張る人の一つのアイデアになれたら。

 

 

菅野雅之

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