若人の考えていること。

思いのままに書いています。

"役に立つ指導者"と"意味がある指導者"

【結論】

『どれだけお金を集められるかをモノサシにしろ』

 

これが「何を基準に指導者を評価するか?」

に対する答えの1つだ。

(またお金、お金言ってるよ)

 

私は"健全なスポーツ界へ向けて"とし

「指導者を職業に」

「良い指導者が選ばれるスポーツ界に」

という主張をした。

 

そこで生まれた疑問が

とはいえ、何を基準に指導者を評価すんの?

結果を残したかどうか?1番じゃなきゃダメなんですか?勝てれば良い指導者なん?

 

というところだ。

整理すると

 

①指導者の力量を測るモノサシは何か

②良い指導者とは

 

である。それを今回は考えていく。

 

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"役に立つ"と"意味がある"

 

"役に立つ"と"意味がある"

今回はこの視点から考えていく。

 

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引用:山口周「NEWTYPE

 

ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

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  • 作者:山口 周
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上の表を見れば一目瞭然だが

車で例えるとこうなる。


「役に立つ代表」はトヨタや日産。

燃費が良くて、運転がしやすくて、音も静か。

 

「意味がある代表」はランボルギーニフェラーリだ。

燃費は悪いし、車高は低いし、うるさい。

でも、ブランドがあり、哲学があり、カッコいい。

 

 

コンビニで説明するなら

「役に立つ代表」はハサミである。

これは1番切りやすいものが、1つ有ればよい。

2番目に切りやすいハサミなど用無しだ。

 

「意味がある代表」はタバコである。

タバコは役になど立たない。

 

タバコの銘柄は、何らかの意味があって選んでいる。だから何十種類もコンビニレジ裏という限られたスペースに並べられているのだ。つまり1番じゃなくても意味があるのだ。

 

そしてその両方を手にしているのが

iPhoneであり、BMWだ。

 

(山口周さんのNew typeおすすめです)

 

指導者のモノサシ

 

では、どんな指導者が評価されるべきだろうか。

 

"指導者の評価基準"と聞いて

パッと思いつくのは何だろうか。

 

冒頭でも、述べたように

おそらく真っ先に思いつくのが

"勝敗"つまり"結果"だろう。

 

勝敗はスポーツにおいてとても重要だ。

「勝利」を目指すからこそ価値がある。

 

しかし、私はそれを指導者を計るモノサシにしてはならないと思う。

 

なぜなら、その指標は「役に立つか否か」であるからだ。

 

そう。役に立つモノは1番でなければ価値がない。2番目に切りやすいハサミなど必要無いのだ。

 

つまり、甲子園に行けなければ意味がない。

全国制覇しなければ意味がない。

となってしう。そう。意味がない。だ。

 

「そんなことは無い」と

私を含めた多くの人が思っているだろうし

そう思いたいはずだ。

 

"役に立つ"選手の末路

それは指導者にも選手にも同じ事が言える。

現状は、役に立つ選手を育て、

役に立つ選手になろうと努力をしている。

 

しかし、"役に立つ"は1番役に立つモノしか

価値がないから、不要とされてしまっている。

 

それもまた、現状だ。

 

 

"意味がある"指導者

 

それでは"意味がある"指導者とは

なんだろうか。

 

それは"勝てなかったけれど、この人の元で野球ができて良かった"と思ってもらえる事であると思う。

 

この人と野球をする事に意味がある。

という指導者だ。

 

間違えてほしくないのだが、

勝てなくてよい。と言っている訳ではない。

 

能力総動員し、最後の最後まで

本気で勝ちを目指す。

これは私の指導者としての哲学だ。

 

しかし、スポーツをしていれば必ず負ける。

高校野球は参加している3000校以上のなかで

甲子園優勝校1チーム以外は負ける。

吉田沙保里でさえも負ける。

 

"負け"をどれだけ意味のあるモノにするかが

指導者に問われていると思う。

 

名監督の共通点

 

野球の名監督と聞かれて、誰を思い出すだろうか。

 

長嶋茂雄野村克也星野仙一落合博満原辰徳、、、、、

 

誰でもよい。名監督には共通点がある。

それは、「どれだけ勝てたか」ではない。

 

もちろん優勝経験はあるが、それと同じくらい最下位経験だってある。

 

結果を残したという理由だけで、私たちの頭の中に御出演していただいた訳ではないだろう。

 

しかし、この面々が名監督と称される

その理由は"キャラが確立してるから"だと菅野は思うのだ。

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キャラの何が良いのか

キャラとは何か。3秒で説明しよう。

 

それは"もしもシリーズ"を作れるか?だ。

 

もしもシリーズとは、ドリフターズのテレビコントで人気のシリーズだ。「もしも〜が〜をしたら?」という想像で笑いを作るコントである。

 

つまり、虚像・幻想を作りやすいか?

である。

 

もしも、野村克也が寿司屋の店主だったら?

もしも、落合博満が美容師だったら?

 

なんとなくイメージがつかないだろうか。

 

この、この人だったらこう言うだろうな。

こうするだろな。がキャラだ。

 

そして、この虚像・幻想というのがミソだ。

これを描いてもらえる事で、裏切る事が可能になる。言い方を変えれば想像を超えられるのだ。

 

想像を超えるとは、想像してもらえている前提だ。

 

その"ギャップ"や"想像以上さ"に、また魅力を感じるだろう。

 

現代風に言うと"ハッシュタグ"をもっている。

だろう。

 

長嶋茂雄なら #ミスター

野村克也なら #ID野球

星野仙一なら #闘将

 

これにこそ、意味がある。

 

"意味がある"の因数分解

 

ここでもう少し"意味がある"について

掘り下げよう。

 

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そして、ファンがうまれると支援が増える。

支援が増えるという事は、経済的に自立していける。ここが前回のブログに繋がるし、冒頭の結論に繋がる。

 

だからどれだけ経済的自立されているかを判断基準の1つとするのは重要なんじゃね?っていう見解。

 

いずれにしても"発信"する事が重要である。

 

ここを取りこぼしているのが現状であり、

これこそが可能性である。

 

逆に言うと、発信しなくてはならないのは

ストーリーであり、失敗であり、哲学だ。

 

そこを狙うのであれば、

組織のオフィシャルアカウントも大事だけど、

個人の実名アカウントだし、

 

内容は役に立つ取り組みではなくて、

物語や考えや哲学だ。

 

まとめ

 

現代のアマチュアスポーツ事情と社会背景を踏まえると、

 

①今まで以上に、"役に立つ"指導者に対する選手からの信頼性は上がる。

②でも、それじゃあバッティングスクールとかオンライン指導でもYouTubeでも良くね?ってなる。

③"意味のある指導者"の時代へ

 

という流れだと菅野はにらんでいる。

 

※そもそもどんなに意味があっても、車のクセに走らなかったら話にならないけど。

 

つまり"良い指導者"とは

意味がある指導者であり、キャラがある指導者である。そして"良い指導者"は、その選手にとっての"良い指導者"であるから、選択材料があった方が健全だよね。

 

現状は、切れるか、切れないか分からないハサミが説明もないまま売られていて、蓋を開けたら切りにくいけど、本人の腕力(努力)で頑張りましょう。の状況だから。

 

こうした背景を踏まえて菅野は社会実験的に"発信"を続けております。なので間違いなく"失敗もする"よ。

 

「失敗のない人生は、失敗する。」って

誰が言ってたよ。

 

 

現場からは以上です。

 

 

菅野雅之