若人の考えていること。

思いのままに書いています。

クレヨンしんちゃん適齢期

今回は【性】の話をする。

 

数年前まで、

「子どもに見せたくない番組ランキング」

といったものがあったのはご存知だろうか。

 

そこで毎回必ず上位にランクインしていたのが

日本国民なら誰もが知っている

クレヨンしんちゃんだ。

 

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説明する必要も無いだろうが、

見せたくない理由は「下ネタ」である。

 

「子どもがマネをする」「下品で卑猥だ」

「教育に良くない」

 

その様な意見が大半だ。

 

果たして本当に"良くない"のだろうか?

悪影響を与えるのだろうか?

今回はそれについて考えてみたい。

 

クレヨンしんちゃん適齢期

 

ここから私の持論を展開するが

クレヨンしんちゃん」適齢期は

「幼稚園〜小学校低学年」くらい

であると考えている。

 

おそらく世間的には一番見せることを懸念して

いる時期であろう。

 

その理由を以下に述べる。

 

それは「下ネタの何が面白いのか」

というところにある。

 

下ネタは、下ネタ自体が面白いのではなく

それをツッコムから面白いのである。

 

つまり、

しんちゃんが、「ぞーさん、ぞーさん」

としているだけなら児童ポルノアニメになってしまう。

 

これをネタにしているのは

「なにしてんのー!!」という

ミサエやカザマ君がいるからである。

 

これは、ドラえもんのしずかちゃんの入浴シーンにも同じことが言える。

 

しずかちゃん単体では、アダルトコンテンツになってしまうが、のび太君がきちんとリアクションするからネタになる。

 

つまり、「いけないこと」「恥ずかしいこと」

「カッコ悪いこと」が前提にある。

 

だからネタとして成り立つのだ。

 

それをきちんとツッコミ役が

教えてくれている。

 

むしろ、私が一番「クレヨンしんちゃん」に

細心の注意を払わなければならないのは

「小学校高学年〜中学生」の時期であると考える。

 

欲求の開示が"人間"にする

 

以前、ブログで"師"の話をした。

師と人間を分けるもの。

それは「欲求の開示」であると

考える。

 

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食欲、睡眠欲、性欲などである。

 

例えば、ONE PIECEのコミックを開けば

各章毎にイラストが描かれている。

 

そのイラストは、かなりの確率で

「食べる」か「寝る」イラストが多い。

 

映画「天気の子」でも主人公の

「ご飯を食べるシーン」

「眠りから覚めるシーン」

「女性の胸を見るシーン」

などがきっちり描かれている。

 

なぜかというと、

2時間という決まった時間の

クライマックスに涙を流してもらうには、

主人公をその短時間で好きになってもらう

必要がある。

 

「役」から「帆高という1人の少年」に

ならなければ感情移入してもらえない。

 

そこで最も手っ取り早いのが

「欲求の開示」である。

 

つまり、"師"や"役"や"立場"から

ひとりの"人間"になるには

「欲求の開示」が必要不可欠なのである。

 

私が先程クレヨンしんちゃんを最も細心の注意を払わなければならないのは

小学校高学年〜中学生だといった。

 

その理由がそこである。

 

いくつになっても

クレヨンしんちゃんはダメ」

「卑猥なモノ」としていると

 

親離れ、子離れができなくなってしまう。

 

というか、中学生になっても

クレヨンしんちゃんは見ちゃダメ」と

言っている時点で子離れができていない。

 

いくつになっても「性欲」の存在を

見て見ぬ振りをしていると

「親」と「子供」という関係や立場、役から

抜け出せない。

そうなると様々な支障がでてくる。

 

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"師"であることのメリット

 

親と子(師、役、立場、関係性)

であることによるメリットは

"説明がいらないこと"である。

 

つまり親という世間が作りだす

イデオロギーによる"虚像"に身を委ねれば

良いのである。

 

親は無償の愛と、時間とお金を注ぎ、

子供が自立するまで育てる。

 

子はそれらを受け、甘え、失敗し、

成長していく。

 

これらにいちいち説明がいるようであるなら

相当な苦労があり、1つとして同じ子育ての形は生まれなかっただろう。

 

しかし、それはそれで面白いかもしれないが様々な弊害もあり、コスパも良くない。

 

そんな小さい子供が大きく成長していくにつれて親子の関係から脱皮していかなければならない。

 

より深く、認め合い、許し合う関係

になるには"親"と"子"という"関係"から

一人の人間として関わりあった方が

私は良いと思う。

 

そういう意味でも"性教育"は

重要である。

 

いつまでも、

「あなたは山の奥から拾ってきたのよ。」とか「川から流れてきた」という冗談や

「愛し合えば勝手に赤ちゃんを授かる」という事を信じこませていると

親離れができなくなってしまう。

 

そんな事も性教育の1つの役割である。

だからこそ教える立場にある者も

しっかりと伝えるべきである。

 

 

菅野雅之